なぜ さっさと終わった方がいいのか

税務調査
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なぜ さっさと終わった方がいいのか

税務調査に伺いますと連絡が来て、二つ返事でどうぞお越しくださいと言う必要はありません。

臨場日、日時、場所、範囲

当然確認すべきです。

納税者の都合と税理士の都合と税務署の都合と譲り合わないとなかなか決まらない時があります。

もちろん任意調査です。

しかし、引き伸ばして引き伸ばしても、いつかは調査を受けることになります。

一月以内くらいの中で調査に応じるのが良いと思います。

調査選定

税務署の調査選定は、確定申告が終わった4月以降に確定申告で提出された損益計算書のデータを入力し分析データの出力が可能になり次第始まります。

個人事業者の場合

通年、確定申告は、所得税が3月15日、消費税が3月31日でした。決算データの入力期限がGW明けです。

2020年は、期限自体が、1ヶ月後ろ倒しになりましたから、6月中旬には、選定が始まったでしょう。

KSKシステムは、蓄積された損益計算書、申告事績データ、国税庁が統計した業種別分析データ(いわゆる標準比率からの乖離率)、個々の法定資料、法定外資料などをもとにポイントをつけて仮選定をします。

また、年度年度により、重点調査業種が国税局で決められ、指示がきます。

分析データが出たものについて、上席以上などベテラン職員が一件一件審査を行い、事案選定をします。

内観調査・外観調査

選定した事案の中で、内観調査が必要なものには、行われます。2020年のように、多くのお店が、営業自粛に中にあって実際上はほんとに限られた選ばれたものだったでしょう。

むしろ、金融機関などの調査が先行したでしょう。

調査担当部門へ配布

業種や町別などに分類し、各調査担当部門に事案は配布され、統括官から、部下に事案交付がされます。

調査担当部門とは、

個人課税第2部門とか法人課税第2部門とか「1」より大きい数字が’ついた部門になります。

それぞれの1部門は内部事務・総括事務を所掌します。

あとは、

大きい税務署になると

一般(の番号のついた)部門の中に特別調査だけを担当する部門や特別調査官部門があります。

ここは、大口資産家をはじめ資産規模の大きい者を所掌し、管理し、独自に選定し、調査を行います。

事前通知

統括官から、事案交付されると担当者は、それぞれ命じられた必要調査簿書を作成し、事前通知を行います。

当然、PCに入力し、事案の進行管理があります。

実地調査

事前通知により、日時が決まると、臨場して実地調査になります。

反面調査

事案によっては、銀行や取引先へ反面調査を行います。

調査結果の報告

統括官決裁あるいは統括官以上の副署長(署長)決済を受けて、調査対象者に調査結果を伝えます。

修正申告書提出

調査結果により、修正申告が必要な場合は、その提出を勧奨し、提出を受けます。

加算税等の起案

加算税等の賦課決定決議書を作成し、決裁を受け、事案の登録を完了します。

履歴は残る

調査の初めから終わるまでの履歴は登録され残ります。

引き伸ばして、着手や調査結果が年度を跨ぐようなことが起こっても、税務署は、継続して調査をするだけです。担当者が転勤しても、引継ぎして、調査が継続されるでしょう。

調査は、国税通則法上、重加算税がかかるような不正がある場合をのぞいて、通常3年で運用しております。したがって、調査年分は3ヶ年分で通知します。

伸ばしても、新たに調査年分が追加されて4年になるだけです。

つまり、調査される年分が増える始末ですし、調査継続中の決算は非常にナーバスになります。保守的に決算せざるをえません。

協力しない者

協力しない者には、税務署独自の調査に移行する旨の連絡があります。

徹底した反面調査

金融機関、取引先に調査が入ります。

混乱するし、困惑するし、経営的にも精神的にも非常にダメージが大きいです。

更正決定通知

ここまでくると、調査結果を聞いて、修正申告の道を選ぶの一つの方法ですが、納得できないと更正決定を受けることになります。

審判所

課税庁へ再調査の申し立てをするか国税不服審判所へ審査請求します。

裁判所

裁判までやりますか?

まとめ

税務署から調査連絡があったら、信頼できる税理士に対応を依頼して、早期に終了を目指してもらう。ただし、税務署の調査に協力すると言っても、言いなりになって、従うことではありません。

調査対応に長けた税理士であれば、上手に対応してくれます。

大事なことは、ストレスで仕事や家庭に影響が出ることがないようにすることです。

商売をやって、税務申告していれば、税務調査はくるものです。

下手な対応をして、信用を落とすようなことになっては、台無しです。

あなたに安価で帳簿や決算書・申告書を作ってくれる税理士が信頼できるか調査対応に長けているかはわかりかねます。ご自分で考えてください。